洗心会の設立趣意
現在、首都圏のみならず、香川県においても都市化や生活の利便性の向上など社会環境の変化は、体を動かす機会の減少、人間関係の希薄化など私たちの生活に大きな影響をもたらしています。また、最近の新聞やテレビのニュースでは、毎日のように殺人事件や実子への虐待など悲惨な報道が後を絶ちません。急激な社会の変化による日本的価値観や伝統の消失、家庭崩壊、青少年の非行や引きこもり、学力・体力の低下、ネット犯罪などが日本社会を危機的状況に追い込んでいます。
そんな中、私たちの身の回りでも、人々は絆を求め、子どもたちの心身の健全育成を求める声が大きくなってきています。また、生活水準の向上、自由時間の増大、仕事中心から生活重視への価値観の変化などにより、文化活動やスポーツ活動の重要性もますます高まってきています。
これまで、小豆地区を中心に子どもたちに剣道を通じて、技術の向上だけでなく、刻々と変化する社会に的確に対応できる豊かでたくましい心づくり、良き日本文化の継承を理想に掲げて指導してきました。
これからは、高松市に拠点を移し、私たちがこれまで培ってきた剣道指導の経験を活かしながら、少年剣道のみならず、他のスポーツを含め、書道・華道・茶道・珠算などといった日本の素晴らしい伝統文化を次の世代に繋げていくため、それぞれの指導者の養成や、子どもたちのよりよき未来の実現のためその保護者をも引き込みながら活動していきたいと考えています。
しかし、地方におけるスポーツや日本文化を学ぶための環境は、それを取り巻く様々な組織や指導者の硬直化、施設利用の際の不自由さ等により、決して良いものとは思えません。また、理想とする環境整備を進めるにあたり大きな障害となり、健康づくりや日本文化を継承するための稽古場の確保を妨げるやもしれない状況にあります。
私たちは、そんな状況をより良きものにするため、これまでの活動で培ってきたものをより発展・継続させ、社会や行政と連携、協働しながら、スポーツ振興はもとより、日本の良き文化の継承を通じた「まちづくりの推進」「子どもの健全育成」「スポーツ環境や日本文化を学べる稽古場の整備に関する事業」を推進し、いつでも、どこでも、誰でもが、楽しく自己啓発や、生涯学習ができる環境を築いていくことを目的に「特定非営利活動法人洗心会」を設立します。
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